床ずれの症状レベルについて
床ずれの評価方法は色々ありますが、主には深さにより1〜5に分類されます。
日本褥瘡学会DESIGN評価というスタンダードでは、下記のように分類されます。

├ D1;表面のみの損傷
├ D2;真皮までの損傷
├ D3;皮下組織までの損傷
├ D4;皮下組織を越える損傷
├ D5;関節腔、体腔に至る損傷又は深さ判定不能
D1(表面のみの損傷)
治癒の説明
湿潤療法を続けると次第に、上皮細胞が創面を覆い、線維芽細胞が,コラーゲン,基質などを生成、毛細血管も増殖し治癒する。この間特に消毒もせず薬剤も使用しない。5ヵ月後にほとんど完治した状態
D3(皮下組織までの損傷)
滲出液の中に回復のカギとなる各種成長因子が含まれている。傷が治る過程では、これらによる複雑な現象が次々と起こることで成立している。したがって、乾燥させず、よく洗浄はするが、感染兆候(膿や悪臭などで判断)が無い限り消毒は行なわず、湿潤を保てる被覆材を使用する。
D4(皮下組織を超える損傷)
周囲を含め表面は感染を起こし膿が充満し、非常に血行も悪いため、一部は細胞が死んだ壊死組織となっている。さらに、ポケットが形成され、そこに分泌物が貯留して感染の温床となっている。したがって、殺菌性のある薬剤を使用しなければならないが乾燥させすぎることも問題である。
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